山崎行太郎公式ブログ『 毒蛇山荘日記』

哲学者=文芸評論家=山崎行太郎(yamazakikoutarou)の公式ブログです。山崎行太郎 ●哲学者、文藝評論家。●慶應義塾大学哲学科卒、同大学院修了。●東工大、埼玉大学教員を経て現職。●「三田文学」に発表した『小林秀雄とベルグソン』でデビューし、先輩批評家の江藤淳や柄谷行人に認めらlれ、文壇や論壇へ進出。●著書『 小林秀雄とベルグソン』『 小説三島由紀夫事件』『 保守論壇亡国論』『ネット右翼亡国論 』・・・●(緊急連絡) 070-9033-1268。 yama31517@yahoo.co.jp

2022-09-14から1日間の記事一覧

『《 沖縄集団自決論争 》始末記』(4)〜大江健三郎『沖縄ノート』を読みながら〜 私が、この論争や裁判に興味を持ったのは 、かなり遅い。つまり 、「大江健三郎」を吊るしあげるような論争や裁判が、相当進んでからのことだった。私は、「大江健三郎」が、曽野綾子や小林よしのり、藤岡信勝、渡部昇一等を筆頭とする一群の「ネット右翼」たちに批判、攻撃、罵倒されて 、窮地に立たされているらしいことを知った時、初めてこの《 沖縄集団自決論争 》や《沖縄集団自決裁判》に興味を持った。「日本の宝」である《 大江健三郎》を、

『《 沖縄集団自決論争 》始末記』(4)〜大江健三郎『沖縄ノート』を読みながら〜私が、この論争や裁判に興味を持ったのは 、かなり遅い。つまり 、「大江健三郎」を吊るしあげるような論争や裁判が、相当進んでからのことだった。私は、「大江健三郎」が、曽…

■「沖縄集団自決論争」始末記《 3 》…大江健三郎の『 沖縄ノート』を読みながら…。 曽野綾子の『 ある神話の背景』が文藝春秋社の『 諸君!』に連載されたのに対して、大江健三郎の『 沖縄ノート』は、岩波書店発行の総合雑誌『 世界』に連載されたのではなかったろうか。つまり、大江健三郎と曽野綾子の「差異」と「対立」は、岩波書店と文藝春秋の「差異」と「対立」でもあった と言ってもいいだろう。それが、左翼論壇と右翼論壇を巻き込み、論争から裁判にまで発展拡大した理由でもあっただろうと思われる。当時、隆盛をきわめて

■「沖縄集団自決論争」始末記《 3 》…大江健三郎の『 沖縄ノート』を読みながら…。曽野綾子の『 ある神話の背景』が文藝春秋社の『 諸君!』に連載されたのに対して、大江健三郎の『 沖縄ノート』は、岩波書店発行の総合雑誌『 世界』に連載されたのではなか…

■『 沖縄集団自決論争 」始末記(2)…大江健三郎『 沖縄ノート』を読みながら…。 沖縄集団自決問題が 、論争から裁判にまで発展拡大した事件は、元を辿れば、その発端は大江健三郎の「沖縄ノート」という岩波新書にあった。大江健三郎は、この新書で、沖縄集団自決事件を取り上げているからだ。しかし、これだけで、論争から裁判にまで発展拡大するはずはなかっただろう。実は、沖縄集団自決が、論争から裁判にまで発展拡大した直接的な原因は、大江健三郎の「沖縄ノート」にはない。論争から裁判にまで拡大することになる直接的な原因は

■『 沖縄集団自決論争 」始末記(2)…大江健三郎『 沖縄ノート』を読みながら…。沖縄集団自決問題が 、論争から裁判にまで発展拡大した事件は、元を辿れば、その発端は大江健三郎の「沖縄ノート」という岩波新書にあった。大江健三郎は、この新書で、沖縄集団自…

■『 沖縄集団自決論争 」始末記(1)…大江健三郎『 沖縄ノート』を読みながら…。 『安倍元首相銃殺事件』以後、統一教会問題という戦後史の闇が、政界や論壇、ジャーナリズムを巻き込んで、暴かれようとしているが、私に限って言えば、「統一教会 」と自民党政治家の問題というよりは、「統一教会 」と「 保守論壇 」や「保守ジャーナリズム」の関係の方に、関心がある。つまり、保守論壇や保守思想と「統一教会 」の関係という問題である。もっと具体的に言えば、沖縄集団自決論争や沖縄集団自決裁判問題における「統一教会 」の役

■『 沖縄集団自決論争 」始末記(1)…大江健三郎『 沖縄ノート』を読みながら…。『安倍元首相銃殺事件』以後、統一教会問題という戦後史の闇が、政界や論壇、ジャーナリズムを巻き込んで、暴かれようとしているが、私に限って言えば、「統一教会 」と自民党政治家…