スー・チー擁護派のミャンマーの人たち3000人が日本の外務省前でデモ。私は、この種の安全地帯からの抗議デモに、いつも違和感を持つ。
彼等は、日本在住のミヤンマーの人たちである。彼等が、何かをやりたいという気持ちは分かるが、私は、「いい気なものだなー」と思う。日本在住ということは、どちらかと言うと、ミヤンマーの中でも恵まれた人たちだろう。霞ヶ関の日本の外務省前でデモをしようと、そこで「軍事クーデター」への抗議声明を読みあげようと、私は、共感しない。どう見ても、「命懸けではない」。所詮は「言い訳」に過ぎない。祖国のために何かをやった、という自己満足に過ぎない。本当に軍事クーデターに抗議するなら、祖国に帰国し、身体を張って抗議しろよ、と思う。彼等は、いずれ「軍事政権」と妥協し、「軍事政権」に迎合し、「軍事政権」を擁護する人たちだろう、と私は推察する。この抗議デモ参加者の中の何人の人たちが、アウン・サン・スー・チーを最後まで支持するだろうか。
日本に、軍事クーデターによって軍事政権が成立したとする。その時、欧米先進国在住の日本人たちが、抗議のデモや抗議声明を出すだろう。しかし、その中の何人が、本気だろうか、と私は、考える。同じことだろう。安全地帯でのデモも抗議も、私には、いい気なものだ、という感想しかない。
ミヤンマー抗議デモの写真を見ると、ずいぶん若い女性たちが多いことに気付く。技能実習生か何かで、日本に労働者として来ているのだろうか。あるいは、政府派遣の留学生もいるかもしれない。
「ここがロドスだ、ここで踊れ」という言葉がある。彼等にとって、日本の外務省前は「ロドス」ではない。私は、ミヤンマーの外務省前でのデモのニュースを見ながら、私自身のことを考えていた。