山崎行太郎公式ブログ『 毒蛇山荘日記』

哲学者=文芸評論家=山崎行太郎(yamazakikoutarou)の公式ブログです。山崎行太郎 ●哲学者、文藝評論家。●慶應義塾大学哲学科卒、同大学院修了。●東工大、埼玉大学教員を経て現職。●「三田文学」に発表した『小林秀雄とベルグソン』でデビューし、先輩批評家の江藤淳や柄谷行人に認めらlれ、文壇や論壇へ進出。●著書『 小林秀雄とベルグソン』『 小説三島由紀夫事件』『 保守論壇亡国論』『ネット右翼亡国論 』・・・●(緊急連絡) 070-9033-1268。 yama31517@yahoo.co.jp

森元首相(五輪・組織委員会・会長)の「女性差別発言(?)」を擁護する。

森元首相(五輪・組織委員会・会長)の「女性差別発言(?)」を擁護する。

そもそも女性の言動を批判してはいけないのか。女性批判は、いつからタブーになったのか。それは、女性を、一人前の人間として認めないということではないか。女性であれ男性であれ、もっと激しく批判、批評、論争すべきである。批判や批評、論争が禁じられた国は滅びる。集団匕ステリー的バッシングは、批判ではなく 、批判や批評からの逃走でしかない。
私は大文字の「正義」、つまり「ポリコレ」が嫌いだ。森元首相の「女性は話が長い」という「女性差別発言」なるものが、マスコミやSNSなどで話題沸騰中のようだ。私は、森元首相のことは好きではない。どちらかと言えば批判的である。しかし、今回の”「女性差別発言」バッシング”・・・には、強い違和感を感じ
る。思考停止的集団ヒステリー???
こういう時に、必ず登場してくるのが、欧米先進国(笑)のマスコミだが、その欧米マスコミが森元首相の発言を採り上げ、厳しく批判していると言う。だが、欧米マスコミとやらは、ちゃんと取材した上で批判しているのか。欧米マスコミこそいい加減ではないのか。そもそも、森元首相が、具体的に、どういう発言をしたかを確認しているのか。
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(日本オリンピック委員会JOC)の臨時評議員会における、東京オリンピック(五輪)・パラリンピック大会組織委員会森喜朗会長の発言(全文)は、次のとおり。)
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 これはテレビがあるからやりにくいんだが。女性理事を選ぶというのは、日本は文科省がうるさくいうんですよね。

 だけど、女性がたくさん入っている理事会は、理事会の会議は時間がかかります。これは、ラグビー協会、今までの倍時間がかかる。女性がなんと10人くらいいるのか? 5人いるのか? 女性っていうのは競争意識が強い。誰か1人が手をあげていうと、自分もいわなきゃいけないと思うんでしょうね。それでみんな発言されるんです。

 あまり言うと新聞に漏れると大変だな。また悪口を言ったと言われる。女性を増やしていく場合は、「発言の時間をある程度、規制を促しておかないと、なかなか終わらないので困る」と言っておられた。誰が言ったかは言わないけど。そんなこともあります。

 私どもの組織委員会にも女性は何人いたっけ? 7人くらいか。7人くらいおりますが、みんなわきまえておられて。みんな競技団体からのご出身であり、国際的に大きな場所を踏んでおられる方々ばかりです。ですから、お話もシュッとして、的を射た、そういう我々は非常に役立っておりますが。次は女性を選ぼうと、そういうわけであります。
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森元首相の発言は、以上のようなものだったらしいが、これが「女性差別発言」なのか。そうだとすれば、「女性」について、何事であれ、発言してはいけない 、ということになりはしないか。別にどうでもいいが、これも、皮肉を込めて、逆説的に言えば、一種の「言論弾圧」であり「言論統制」ということになりはしないのか。
たとえば、私は、女性の作家が書いた小説について、ダメなものはダメだと徹底的に批判する。先月、新芥川賞作家(宇佐美りん)が発表され、まだ幼さの残る女性作家の記者会見の様子が放送されたが、私は、その記者会見のテレビ画面を見ながら、絶望的な気分になった。何故か。こんなものが現代日本文学の最前線なのか、と。私は、なんの根拠もないが、現代日本文学の沈滞、衰退、崩壊の原因の一つが、ここにあると思った。その後、その新芥川賞作家について、少し詳しく調べてみたが 、私の感想は変わらなかった。今でも変わらない。
さて 、森元首相の「女性差別発言」に戻る。以上のような森元首相発言について日本のマスコミ、欧米マスコミはどう伝え、どう批判しるのか。
たとえば、私が、今、一番注目し、情報源として重視している女性がいる。深田萌絵という「1Tジャーナリスト(アナリスト)」である。私は、「男女差別」とか「男女平等」いう観点とは関係なしに、深田萌絵の言論活動に注目し、知的刺激を受けている。
ところで、野党系の議員たちが、一斉に、森元首相バッシングを展開しているが、私は、野党共闘を支持し 、政権交代を応援しいるが、スガ自民党の失策の連続で、政権末期と言われるにも関わらず、何故、野党の支持率が伸びないのか 、逆に支持率が下落するのか、という問題を考えると、この森元首相バッシングのm安易さとも、無関係ではないのではないかと思われる。野党系議員たちは、ここぞとばかりに、森元首相バッシングに狂奔しているようだが、国民や大衆、民衆の「集合的無意識」というものを考えたことはないのだろうか、とふと思う。いい加減な欧米マスコミの「空理空論」に便乗して、「日本は遅れている」だの「日本人として恥ずかしい」だのと、国会やマスコミで騒いでいる暇があったら、地方遊説でもやってみたらどうか。永田町や霞ヶ関辺りで、泣こうが喚こうが、選挙には勝てない。野党の支持率が下落するだけだろう。