山崎行太郎公式ブログ『 毒蛇山荘日記』

哲学者=文芸評論家=山崎行太郎(yamazakikoutarou)の公式ブログです。山崎行太郎 ●哲学者、文藝評論家。●慶應義塾大学哲学科卒、同大学院修了。●東工大、埼玉大学教員を経て現職。●「三田文学」に発表した『小林秀雄とベルグソン』でデビューし、先輩批評家の江藤淳や柄谷行人に認めらlれ、文壇や論壇へ進出。●著書『 小林秀雄とベルグソン』『 小説三島由紀夫事件』『 保守論壇亡国論』『ネット右翼亡国論 』・・・●(緊急連絡) 070-9033-1268。 yama31517@yahoo.co.jp

■「統一教会 」と「保守論壇」は、こんなに深く結びついていたのか(2)・・・藤岡信勝と鴨野守。 藤岡信勝(「保守論壇」)と鴨野守(「統一教会 」)は、沖縄集団自決論争の取材調査で、沖縄を、二人同伴で、三度、訪問している。鴨野守(藤岡信勝)は、「wiLL」緊急増刊号(2008/8)で、こう書いている。 《「大江・岩波裁判」の判決日が迫る中で、座間味島の宮平秀幸証言が注目を集めている。私たち両名は、旅行会社が主催した2,008年一月のツアーに参加して偶然この新証言に接し、その後二月と三月に、その裏付けと補強


■「統一教会 」と「保守論壇」は、こんなに深く結びついていたのか(2)・・・藤岡信勝鴨野守



藤岡信勝(「保守論壇」)と鴨野守(「統一教会 」)は、沖縄集団自決論争の取材調査で、沖縄を、二人同伴で、三度、訪問している。鴨野守(藤岡信勝)は、「wiLL」緊急増刊号(2008/8)で、こう書いている。
《「大江・岩波裁判」の判決日が迫る中で、座間味島宮平秀幸証言が注目を集めている。私たち両名は、旅行会社が主催した2,008年一月のツアーに参加して偶然この新証言に接し、その後二月と三月に、その裏付けと補強取材のため、二回の現地フィールドワークを行った。》

藤岡信勝鴨野守が、タッグを組んで、いわゆる「沖縄集団自決論争」と「大江・岩波裁判」に関連する取材や調査で、共同歩調をとっていたことは、この文章から明らかだ。しかしながら、私も、ここまで深く、緊密に 、「統一教会 」(鴨野守)と「 保守論壇」(藤岡信勝)が連携していたとは、当時は、知らなかった。頭が、そこまで回らなかったのである。当時の私の主要な関心は、この論争や裁判の中身(内容)そのものにあったからである。したがって、鴨野守が、《 座間味島宮平秀幸証言が注目を集めている。 》と書いている部分にあった。つまり、「宮平秀幸新証言」なるものが、どういう証言であるか、あるいは信用に足るものかどうか、要するに、「宮平秀幸新証言」なるものはインチキ証言ではないのか、という点に、私の関心はあった。その後、私は、沖縄在住の協力者たちに助けられて、「宮平秀幸新証言 」なるものが、デッチ上げのインチキ証言であること、さらに「 宮平秀幸 」なる人物が信用出来ない人だということを、資料と証言に基づいて、立証し、論証した。私のささやかな立証や論証が、「大江・岩波裁判」に 、少しは 影響を与えたのだろうか。

裁判は 、大江健三郎側の圧勝だった。大江健三郎は、裁判闘争が終わった後、岩波書店発行の総合雑誌「世界」に、裁判の総括と最終報告の文章を書いているが 、そこに、私の文章の一部が引用されていた。私は、高校生の頃 「大江健三郎文学」に出あって、衝撃を受け 、それを契機に、文学的・思想的に開眼し 、文学や哲学の道に進んだ身として、正直のところ、嬉しかった。私の文章が、どれだけ役立ってたのか、役立たなかったのか分からないが 、私にはそれで十分だった。