山崎行太郎公式ブログ『 毒蛇山荘日記』

哲学者=文芸評論家=山崎行太郎(yamazakikoutarou)の公式ブログです。山崎行太郎 ●哲学者、文藝評論家。●慶應義塾大学哲学科卒、同大学院修了。●東工大、埼玉大学教員を経て現職。●「三田文学」に発表した『小林秀雄とベルグソン』でデビューし、先輩批評家の江藤淳や柄谷行人に認めらlれ、文壇や論壇へ進出。●著書『 小林秀雄とベルグソン』『 小説三島由紀夫事件』『 保守論壇亡国論』『ネット右翼亡国論 』・・・●(緊急連絡) 070-9033-1268。 yama31517@yahoo.co.jp

2021-05-17から1日間の記事一覧

■江藤淳と日比谷高校。 江藤淳の日比谷高校の同級生の多くが、「東大」に進学している。しかし、それらの東大進学組は、それぞれのジャンルで、それなりに「成功」しているのだろうが、江藤淳以上に、「大成功」(笑)している人がいるようには見えない。東大入試に成功し、東大に進学しさえすれば、東大卒業後も、「勝ち組」として、日本社会のエリートやリーダーになっているはずだ 、というのが受験勉強的価値観であり、日比谷高校的価値観であったはずだ。「東大入試に落ちて」、「慶応文学部」に進学した江藤淳は、明らかに「負け組」であ

■江藤淳と日比谷高校。江藤淳の日比谷高校の同級生の多くが、「東大」に進学している。しかし、それらの東大進学組は、それぞれのジャンルで、それなりに「成功」しているのだろうが、江藤淳以上に、「大成功」(笑)している人がいるようには見えない。東大…

■(続々)日比谷高校時代の江藤淳について。 日比谷高校時代の江藤淳は 、「生徒会」や「近代劇研究会」「校内大演奏会」「文芸同人誌」などで、活発に活躍する一方で、肺結核を発病して、三年生の時 、一年間、休学している。江藤淳の「自筆年譜」では、結核発病と休学という暗い話が中心になっているが、江藤淳は、病弱な高校生としておとなしくしていたわけではなかったようだ。と言うよりも、かなり華華しい活躍を見せ、学内では、有名人だったようだ。神奈川県の湘南高校(中学)から都立一中(日比谷高校)に転校して来た江藤淳少年は、

■(続々)日比谷高校時代の江藤淳について。日比谷高校時代の江藤淳は 、「生徒会」や「近代劇研究会」「校内大演奏会」「文芸同人誌」などで、活発に活躍する一方で、肺結核を発病して、三年生の時 、一年間、休学している。江藤淳の「自筆年譜」では、結核発…

■(続)日比谷高校時代の江藤淳について。(『江藤淳とその時代 5』のためのメモ) 漱石が、「東京帝国大学教授」を目前にして 、突然、「東京帝国大学講師」の職を去り、朝日新聞に入社した 、いわゆる「東京帝国大学辞職事件」は、江藤淳のデビュー作『夏目漱石』論は言うまでもなく、晩年の『 漱石とその時代 』でも、重要な意味を持っているが、実は、江藤淳自身にも同じような事件があったことはあまり知られていない。江藤淳は、当時、東大合格者が全国一だった日比谷高校の学生だったが 、東大進学を拒絶し、慶應義塾大学英文

■(続)日比谷高校時代の江藤淳について。(『江藤淳とその時代 5』のためのメモ)漱石が、「東京帝国大学教授」を目前にして 、突然、「東京帝国大学講師」の職を去り、朝日新聞に入社した 、いわゆる「東京帝国大学辞職事件」は、江藤淳のデビュー作『夏目漱石…