山崎行太郎公式ブログ『 毒蛇山荘日記』

哲学者=文芸評論家=山崎行太郎(yamazakikoutarou)の公式ブログです。山崎行太郎 ●哲学者、文藝評論家。●慶應義塾大学哲学科卒、同大学院修了。●東工大、埼玉大学教員を経て現職。●「三田文学」に発表した『小林秀雄とベルグソン』でデビューし、先輩批評家の江藤淳や柄谷行人に認めらlれ、文壇や論壇へ進出。●著書『 小林秀雄とベルグソン』『 小説三島由紀夫事件』『 保守論壇亡国論』『ネット右翼亡国論 』・・・●(緊急連絡) 070-9033-1268。 yama31517@yahoo.co.jp

■プーチン演説を読む(3) (以下は、《ロシア嫌い》の人は読まないでください(笑)。) プーチンは《演説 》とか《論文 》かいうような知的作業が好きなようであり 、また得意なようである。日本のマスコミや日本の自称《ロシア研究者たち》によると 、プーチンは《 頭がおかしい 》《 狂っている》ということになるらしいが、《プーチン演説全文 》を読んだ私の眼には、まったく逆に見える。《頭がおかしい 》《狂っている 》のは、お前らだろう、と。プーチン演説は、次のように始まっている。 《 こんにちは

プーチン演説を読む(3)
(以下は、《ロシア嫌い》の人は読まないでください(笑)。)

プーチンは《演説 》とか《論文 》かいうような知的作業が好きなようであり 、また得意なようである。日本のマスコミや日本の自称《ロシア研究者たち》によると 、プーチンは《 頭がおかしい 》《 狂っている》ということになるらしいが、《プーチン演説全文 》を読んだ私の眼には、まったく逆に見える。《頭がおかしい 》《狂っている 》のは、お前らだろう、と。プーチン演説は、次のように始まっている。

《 こんにちは!
尊敬する連邦議会の上下院の議員の皆さん!
尊敬するロシア国民の皆さん!
今日、私は、我が国にとってこの困難な(我々はこのことをよく知っている)時代に、世界において抜本的かつ不可逆的な変化が起き、我が国と我が国民の未来を決定づける重要な歴史的に最も重要な出来事が起き、その巨大な責任を我々一人ひとりが負っている時期に演説を行う。》

プーチンの演説は、少し窮屈だなと思うぐらいに、理路整然としており、理論的にも緻密である。

《 1年前、我々の歴史的な土地に住む人々を守るため、我が国の安全を保障するため、そして2014年のクーデター後にウクライナで生まれたネオナチ体制による脅威を取り除くため、特殊軍事作戦実施の決定が下された。》

これは、一年前の 、いわゆる《ウクライナ侵攻 》(特別軍事作戦)について述べた部分だが、その原点は、《2014年のクーデター後にウクライナで生まれたネオナチ体制
》にあると言っているわけだ。プーチンの言う《 ネオナチ 》という言葉は、評判の悪い言葉のようだが、2014年、キエフで、誰の手によって、何が、行われたかを考えるならば 、この《 ネオナチ 》という言葉が何を意味するかは明らかだろう。副大統領時代のバイデンや当時の国務次官補だったヌーランド(現・国務次官)等、いわゆる米国ネオコン一派が積極的に動いて行われた《マイダン革命 》のことだ。私は、全面的に、プーチン演説を、特に、この《 2014年クーデター 》に関する分析を支持する。実は、私は、《 ウクライナ侵攻 》の時点で、《ロシア支持》、《プーチン支持》だった。その後、様々な情報や、裏情報や謀略情報が出て来たが、私の態度は変わらない。今日も、テレビ朝日の報道番組に、何処の馬の骨だかわからないようなオバサンが出てきて、井戸端会議レベルのオシャベリ(ロシア経済分析)を 、ヒステリックにまくし立ていたが、気の毒に、全部、ハズレだろう。西側の経済制裁にもかかわらず、ロシア経済は、ビクともしていない。危ないのは、NATO諸国の方だろうと思うが、テレビは、そんな事言わない。ルーブルは 、経済制裁後、かえって健在のようだが、この状況をどう説明するのだよ。