■大江健三郎死去のニュース速報が流れて来ました。
大江健三郎、死去。88歳。感慨深いですね。私の《人生》は、鹿児島の県立甲南高校時代に、《大江健三郎 》という作家を、 生物担当の《小野重朗》(有名な《民俗学者》でもありました・・・)という先生の紹介で、知ったことから始まりました。大江健三郎を知って、これが、私の進むべき道だと直感しました。大江健三郎を熟読するうちに 、《 サルトル 》や《 小林秀雄 》や《ドストエフスキー 》や《 江藤淳 》・・・を知りました。受験のため上京すると 、一番先に、大江健三郎の講演が早稲田大学であることを知り、当時、早稲田の理工学部の学生だった兄に連れられて、一緒に、《大隈講堂》に、聴きにいきました。その兄も、数年前に亡くなりましたが・・・。《 われらの文学》シリーズの創刊記念講演会でした。すべてが、懐かしいです。
私は、大江健三郎の《 晩年》に、いわゆる《沖縄ノート裁判 (沖縄集団自決論争)》に深く関わり、ささやかながら、大江健三郎援護、大江健三郎擁護の論陣をはり、それが、結果的に、大江健三郎氏本人に認めらたことが、私の最高の喜びでした。大江氏は、岩波書店発行の総合雑誌『世界』で、《大江健三郎側勝利》で終わった裁判を総括した文章で、私の文章の一部を引用してくれました。いづれ、《大江健三郎『沖縄ノート』擁護論》の雑文や対談をまとめて、一冊の本にして残したいです。《大江健三郎と私》の記念のために・・・。