山崎行太郎公式ブログ『 毒蛇山荘日記』

●哲学者=山崎行太郎の公式ブログです。 ●山崎行太郎 (やまざき、こうたろう) ●作家、哲学者、文藝評論家。 ●慶應義塾大学哲学科卒、同大学院修了。 ●東工大、埼玉大学、日大芸術学部教員を経て現職。 ●「三田文学」に発表した『小林秀雄とベルグソン』でデビューし、先輩批評家の江藤淳や柄谷行人に認めらlれ、文壇や論壇へ進出。 ●著書『 小林秀雄とベルグソン』『マルクスとエンゲルス』『 小説三島由紀夫事件』『 保守論壇亡国論』『ネット右翼亡国論 』 ● yama31517@yahoo.co.jp

■江藤淳の『 前後と私』を読む。 江藤淳は、帰国後、アメリカ嫌いになり、《反米愛国主義 》的な言動をするようになったと思われているが、そうではない。江藤淳が、帰国後、まず始めたのは、自分を問い直すという作業だった。『アメリカと私』を筆頭に、『 日本文学と私』、あるいは『 文学と私』『 戦後と私』『 場所と私』などで、執拗に《私 》にこだわり、《 私とは何か 》を問いはじめる。実は、私が、江藤淳や大江健三郎を、同時代の文学者として、雑誌や新聞などに発表される文章を、自覚的に読みはじめるのは、この頃から

江藤淳の『 前後と私』を読む。

江藤淳は、帰国後、アメリカ嫌いになり、《反米愛国主義 》的な言動をするようになったと思われているが、そうではない。江藤淳が、帰国後、まず始めたのは、自分を問い直すという作業だった。『アメリカと私』を筆頭に、『 日本文学と私』、あるいは『 文学と私』『 戦後と私』『 場所と私』などで、執拗に《私 》にこだわり、《 私とは何か 》を問いはじめる。実は、私が、江藤淳大江健三郎を、同時代の文学者として、雑誌や新聞などに発表される文章を、自覚的に読みはじめるのは、この頃からである。それまでは、過去の文学史上の作家や評論家として読んでいた。たとえば、大江健三郎の初期小説や江藤淳の『夏目漱石』論や『小林秀雄』論などを、すでに過去に書かれた文学史上の作品として読んでいた。そもそも、ヒロシマにこだわることは、《 日本の敗戦》という現実から目をそらすことだ。《日本の戦争責任》から眼をそらすことだ。